【元湯 湯ノ原温泉 霊泉亭】(松島町)【リフォーム】

コンセプト 源泉の森を守り育てる新しいハイブリット林業と
    明治時代からの既存木造建築にもなじむ
        伝統の技術で建てる「板倉の湯」

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施工内容のデータ

・構造材:
土台/ヒノキ 柱・梁/ヒノキ、スギ、マツ 床板・壁板/ヒノキ、くんえんスギ、マツ 大黒柱/ケヤキ
・断熱材:
ウッドファイバー
・主な外部仕上げ:
屋根/安田瓦(茜瓦) 外壁/焼スギ堅羽目板張仕上げ
・主な内部仕上げ:
壁/くんえんスギ  浴室仕上/十和田石
・補 足:
設計:一級建築士事務所 株式会社里山建築研究所
素材生産(原木伐採、搬出):特定非営利活動法人しんりん
製材・乾燥:株式会社くりこまくんえん
馬搬:馬力舎(岩間敬)

【元湯 湯ノ原温泉 霊泉亭】(松島町)

開湯200年を超える伝統の湯、元湯 湯ノ原温泉「霊泉亭」。
その源泉を育む森の木を最大限活かし、新たな生命を吹き込むプロジェクトが始動しました。


先祖代々受け継いだ裏山の樹々。
伐る木はもちろん、残し育てる樹の成長をもイメージし、森づくりも進めます。

そのため、森を壊さない小型の林業機械と、宮城では3年ぶりとなる「馬搬」でのハイブリット林業を導入。源泉湧き出る、お不動様が祀られたお社周囲の御神木は、人馬一体となっての搬出。
寒伐りの伐り旬の新月にチェンソー伐採、山土場での葉枯らしも行いました。


その大切な森の木を用いる板倉建築は大工さんの技術を継承し、伝統的な継手仕口を用いて木を組み、
日本古来の優れた木造建築技術を現在の建築に応用。立派な御神木はその立木のサイズをそのまま活かし、浴場のタイコ梁となります。


日本原産のスギの木、豊富な森林資源は、循環的利用ではじめて持続可能な森となり、未来の暮らしへと、その使命をつないでいきます。